1気づいたら月額費用が増え続けている
「便利そうだから」と契約したSaaS(サブスクツール)。気がつけば社内で使っているサービスが10本、20本と積み上がり、毎月の固定費が静かに膨らんでいる――。多くの企業で起きている現象です。
EC業務だけでも、こんなツールを使っていませんか?
- CRM ―― 顧客管理・メール配信・LINE連携
- 在庫管理 ―― モール横断の在庫同期、発注点管理
- 発注管理 ―― 仕入先との発注書やりとり、納期管理
- データ変換 ―― CSVのフォーマット変換、モール間のデータ連携
- メール配信 ―― ステップメール、メルマガ
- 分析・BI ―― 売上ダッシュボード、広告効果測定
1本あたり月額3,000〜30,000円だとしても、5〜10本になれば月額10万円前後、年間で100万円超。これが数年続けば、導入時には想像しなかった金額になっています。
サブスク費用が膨らむ典型パターン
- 用途がかぶっているのに、部署ごとに別ツールを契約している
- 導入時に契約したプランのまま、使っていない上位機能の料金を払い続けている
- 退職者のアカウントが残ったまま、ユーザー数課金で請求され続けている
- 「解約したら業務が止まるかも」という不安で、見直しが先送りになっている
2実際に使っている機能は「全体の20〜30%」だけ
多くの企業が見落としているのはここです。
SaaSは「色々な業種・業態に使ってもらうため」に、機能を幅広く搭載しています。その結果、1つのツールに数十〜数百の機能が詰め込まれている状態が普通です。
しかし、自社の業務で実際に使っているのは、そのうちのごく一部――経験的には20〜30%ほどにすぎません。
100%
月額料金はこの全部に対して
20〜30%
業務で本当に必要なのはここだけ
毎月の無駄
使っていないのに払い続ける
たとえばCRMツール。実際に使っているのは「顧客一覧の表示」と「メルマガ配信」くらいなのに、高額なプランでしか使えないマーケティングオートメーション機能までセットで払っている。こういうケースは非常に多いです。
「業務にツールを合わせる」歪みも発生する
さらに厄介なのは、SaaS側の機能に業務を合わせるために、かえって作業が増えるケースです。
- SaaSの入力フォームに合わせて、元データを毎回整形し直す
- 欲しい集計ができないため、CSVでエクスポートしてExcelで再集計
- モール側のフォーマットと合わず、手作業で項目を組み替え
ツールを使うために、本来要らない作業が発生している。コストを払ったうえに、時間まで消費しているという本末転倒な状態です。
3解決策:必要な機能だけを「社内ツール化」する
では、どうすればいいのか。答えはシンプルです。
必要な機能だけを切り出して、社内専用ツールとして再構築する
- 使っていない機能は削除 ―― 払う必要がない
- 自社の業務フローに最適化 ―― ツールに業務を合わせる必要がない
- 自動化レベルを向上 ―― 定型作業はまとめてスクリプト化
- データは自社の中 ―― 顧客データや取引データが外部に依存しない
SaaSと社内ツールの違い
| 観点 | SaaS(サブスクツール) | 社内ツール化 |
|---|---|---|
| 費用構造 | 毎月一定額が発生し続ける | 初期費用+低額な運用費 |
| 機能範囲 | 多機能(使わない機能も含む) | 自社で必要な機能だけ |
| 業務との適合 | ツールに業務を合わせる | 業務に合わせてツールを作る |
| カスタマイズ | できる範囲が限られる | 自由に追加・変更できる |
| データ | 外部サービスに蓄積 | 自社管理(クラウド/社内サーバ選択可) |
もちろん、SaaSが悪いわけではありません。「みんなで使う汎用的な機能」「メンテナンスが重要な領域(決済など)」はSaaSが向いています。一方で、自社独自の業務ロジックや定型処理はSaaSでは過剰になりやすい。ここが社内ツール化の対象です。
4実際の効果 ― どれくらい変わるのか
社内ツール化を進めた企業では、次のような変化が出ています。
最大90%削減
50%以上削減
大幅減少
特に効果が出やすい領域
すべての業務で同じ効果が出るわけではありません。AI・自動化との相性が良く、効果が出やすい領域は次のようなものです。
- 発注・在庫管理 ―― 発注点の計算、在庫の引き当て、仕入先ごとのフォーマット対応
- CSV処理・データ変換 ―― モール間のフォーマット変換、受注データの突き合わせ
- 商品登録・マスタ管理 ―― 複数モールへの一括登録、画像のリサイズと命名
- 受注処理・送り状発行 ―― 条件分岐の多い仕分け、同梱判定
- 定型レポートの生成 ―― 日次・週次の売上サマリ、広告レポート
これらは「やることが毎回ほぼ同じ」なのに、人がやると時間がかかる業務です。SaaSでは過不足があり、Excelでは属人化する。まさに社内ツール化の出番です。
効果を試算する簡単な計算式
- 現在のSaaS月額 × 12か月 = 年間コスト
- 対象業務の作業時間 × 時給 × 月稼働日 = 人件費
- この2つの合計から、70〜80%を削減できる可能性があるのが社内ツール化の目安
5SaaSから「AI内製化」の時代へ
これまでは、「ツールに業務を合わせる」時代でした。SaaSの画面に入力し、SaaSの機能に合わせて運用ルールを作る。合わない部分は手作業で吸収する。
しかし、AIと開発環境の進化により、状況は変わりつつあります。
これからは「業務に合わせてツールを作る」時代
- AIを活用することで、開発コストが従来の何分の一にもなる
- 自社の業務フローにぴったり合うツールを、現実的なコストで作れるようになった
- ツールの中にAIを組み込めば、自動判断・自動処理・改善提案まで可能
AI内製化でできること
- 自動判断 ―― 受注内容から同梱可否、ギフト対応要否を自動判定
- 自動処理 ―― 商品説明文のドラフト生成、レビュー返信の下書き作成
- データ抽出 ―― PDFの請求書や納品書から、数量・金額・品番を自動抽出
- 改善提案 ―― 売上データから「このカテゴリは伸びそう」「この商品は欠品注意」など示唆を出す
いわゆる「AIエージェント」を自社業務に埋め込むイメージです。SaaSの汎用機能に頼るのではなく、自社の仕事の文脈を理解して動く道具を自分たちの手元に持てるようになります。
6こんな企業におすすめ / 導入の流れ
当てはまるものが多いほど、効果が大きい
- SaaSの月額費用が毎年増え続けている
- ExcelやCSVを触る作業が日常的に発生している
- 現場の担当者が「このツール、ここさえ直せば便利なのに」と言っている
- 人手での運用に限界を感じている(繁忙期に回らない、属人化している)
- AIや自動化に興味はあるが、何から手をつければいいかわからない
導入までの流れ
現在の業務・使用ツールの整理
本当に必要な機能だけ抽出
AI組み込み・自動化込み
使いながら育てる
いきなり全部を置き換える必要はありません。最もコストが重い・最も時間を食っている領域から、1つずつ社内ツール化していくのが現実的です。
最後に ― 払い続けるコストを、業務効率に変える
- 毎月支払うサブスク費用を減らしながら、業務効率はむしろ向上させる
- 使っていない機能にお金を払い続ける状態から抜け出す
- それが「社内ツール化 × AI」の最大の価値
- まずは「どこまで削減できるか」の無料診断からご相談ください